久しぶりに春日大社へお参りに行く機会がありました。

 

参拝所の奥にまで入ることになり、

見ると、結婚式が行われているところでした。

 

ちょうど巫女の舞が行われていて、

参拝客も立ち止まって見とれていました。

 

そのとき、

外国人観光客の一人が、

携帯電話の映像モードで撮影しようとしたんです。

 

本殿の前は、普段から撮影禁止です。
no photo って書いてあります。

 

こういうとき、京美はできるだけ注意するようにしています。

以前、やはりこの春日大社で、

若い中国人カップルの男性が、

お社の芝生のなかへ入って行こうとしたのを止めたことがあります。

神聖な場所に文字通り土足で入られるのは不快だし、

ダメだと言わないと分からない人には、

言うべきと思うからです。

 

そうはいっても、以前はこれ、日本人がやられていました。

 

ずっと昔、

まだ20歳だったころ、

ヨーロッパの美術館や観光地で、

京美も注意を受けたことがあります。

 

当時は、日本人のカメラ好きが迷惑がられていたりしました。

どこでもなんでも、カメラを向ける日本人、と、

何かの記事にもなったと思います。

写真を撮ることに夢中にならないで、
自分の眼で楽しむことをしたらいいのに、

とも言われたりしていました。

 

いまや、スマホの時代になって、

日本人だけではなく、

他国の人々も、写真を撮るようになっています。

 

文化の違いはあるでしょう。

どちらが良い悪いの問題ではないのかもしれませんが、

京美が思うのは、

少なくともその土地の人々の信仰の場となっているところでは、

撮影はエンリョするのが礼儀だろうということです。

 

撮りたい気持ちも分からなくはないんですけどね。。

 

それで、

春日大社本殿前でも、

その外国人に、noと言って、

やめるように手を振るジェスチャーもつけました。

 

彼は、素直にすぐやめて、

そのあとに、

スミマセン、スミマセン、と

かたこと日本語で言ってきました。

 

いい人だったんですね。

 

で、その後に気が付いたことがありました。

 

英語をスラスラ話せるわけでもない京美としては、

できるだけ、表情や手ぶり身振りをいれて、

英語を話すようにしています。

そして、

よくいわれる、

日本人は笑顔でごまかしがち、

という失態を、

少なくとも英語のときには用いないようにしようと思っています。

 

なぜなら、

愛想笑いやごまかし笑いは、

誤解をうみかねないからです。

 

ただでさえ四苦八苦の英語が、

ますます伝わりにくくなってしまいます。

 

だから、ノーのときは、

表情や態度も、ノーのモードに入ります。

しぜん、

ちょっとキツめの態度になってしまったりします。

 

海外では、それでちょうどいいくらいだと思います。

 

ですが、

ここは日本です。

ノーを、いつものようにしっかりと表現してしまってから、

今のは強すぎただろうか??

と考えてしまいました。

 

ここは日本なのだから、日本人らしく、

やわらかな態度で、言うべきだったのか。

 

 

それで、

思い出したことがあります。

 

ずっと昔、まだハタチのころ、

初めてのヨーロッパで、

銀行の両替所に並んでいました。

たしか、ウィーンだったと思います

 

京美のひとつ前に並んでいた人が、

窓口で、行員さんに何か言ったとき、

その行員さんが、しかめっ面をして、

首をふって、noと言いながら説明していたんです。

 

その、ノーの表情に、京美は、

少なからぬショックを受けました。

なぜ、お客に、あんなネガティブな表情を見せるんだろう、と。

けれど、

そのやりとりのあと、

行員さん、今度は笑顔になって、説明したのです。

 

つまり、

それはダメ、とか、できない、などと、

否定形の内容の話をするときは、

表情も、否定形を使うだけで、

けっしてそれは、

気分を害したゆえの表情、

感情表現ではないということなんだと理解しました。

 

日本で、そんな表情を見せれば、

相手を威嚇することになったりして、

嫌がられたり、不快に思われそうです。

でも、

イエスの内容を話すときは、

身振りや表情も、イエス、肯定的にするのだから、

その差というか、区別というか、

使い分けは必要だったりするのだな、と。

 

これ、

ちょっとしたカルチャーショックでした。

 

そして、

それはそのまま京美の海外カルチャーとして、

追従することになりました。

 

言い訳になったかもしれません・・・

 

 

やっぱり、

ここは日本なのだから、

もう少し態度をあらためなきゃなー、と

ちょっと反省しています。。

 

You are not allowed to take photo here.
と言った方がよかったのかも。
あるいは、
Sorry, but you can’t take a picture here.
とでも言った方が、大人の日本人として、

やはりいいのかもしれませんね!