• 投稿 2018/04/04
  • NZ生活

お花見が終わって、次の楽しみはゴールデンウィークですね。

 

旅行やイベント参加など、遠出の予定のある方、家でゆっくりして近場探索を楽しむ方、さまざまだと思います。

 

お仕事の方もいますよね??

私も、半分は仕事のクチでしょう・・・

 

ですが、ニュージーランドでは、ホリデーに仕事をするなんて考えられない!

それはホリデーではない!という感じでした。

 

そんなニュージーランド人の休みの過ごし方って、こんな感じなんです・・・

以前に、京美がホームステイしていたお宅では、同世代のキウイ(ニュージーランド人のこと)女性がホストマザーで、中国人の10代の女子留学生と一緒の3人住まいでした。

 

女子専用シェアハウスって感じで、とても楽しいお家でした。

 

あるとき、キウイ・マザーが、次のホリデーに、ニュージーらしい過ごし方をするから、連れていってあげる、と言ってくれたのです。

 

ですが、残念ながら私は、当時通っていた、専門学校の授業の関係で、その旅行には参加できませんでした。。

 

マザーと、お宅で飼っていたコリー犬マックス、チャイニーズガール当時18歳と、マザーの女友だちの3人と一匹が、ホリデーに出かけていきました。

 

行き先は、車で3時間半くらい先の、とあるビーチでした。

そこでテントを張って、キャンプをする予定のようでした。

 

対して、私はひとりお家でお留守番。

 

さみしいけれど、久しぶりの一人暮らしの数日を、気ままに過ごしました。

 

さて、彼女たちが帰ってきてからのことです。

 

写真を見せてもらうと、草原のなかを老犬マックスと散歩するみんなの姿や、誰もいないビーチの、すがすがしい風景など、まさにニュージーランド北島らしい雰囲気が感じられました。

 

つまり、何んにもない!ということです。

 

ビーチでバーベキューしたり、夜は、みんなでトランプカードで遊んだり、ただぼーっとしたり、と、楽しい2泊3日だったようです。

 

・・・と、私はずっと思っていました。

 

だから、また機会があれば、次こそは!!と、ひそかに思っていました。

 

でも、そのときはやってきませんでした。

 

その理由が分かったのは、それから半年以上経ってからのことです。

 

チャイニーズガールが、南島の大学に進学するというので、引っ越しをすることになりました。

それまで通っていたカレッジは無事卒業ということで、卒業式には、彼女が生徒代表の一人として、スピーチをすることになったのです。

 

あいにく、マザーも私も、その卒業式には参列できなかったのですが、あとから、彼女の友人が録画した映像を、見せてもらうことができました。

 

そのスピーチのなかで、彼女は、マザーはもちろん、私のことまで名前入りで、感謝の言葉を述べてくれたのです。感涙。。

 

ですが、そのスピーチの内容で、ひとつ気になることがありました。

 

親元をはなれ、自国を離れ、ひとり異国へやってきた不安や、乗り越えないといけなかった試練を語ったときです。

 

何もない場所で、トイレも不自由するようなところで苦労した、と、件のキャンプのことを話したのです。

 

つまり、彼女にとって、ビーチでのキャンプホリデーは、苦痛でしかなかったようなのです・・

 

彼女の思いは、今の日本人にも近い感覚なのかもしれません。

 

自然が好きだといっても、トイレがないようなところに、キャンプに行きたいという人は、少ないのではないでしょうか。。

 

おそらく、食事も質素だったと思います。

 

一度はバーベキューをしても、あとは、軽くパンとチーズと果物とか、ビスケットとか、そんな食卓だったのでしょう。

 

虫もいっぱいいたと思います。

 

一方、ニュージーランド人は、こんなビーチに行くのが大好きです。

 

観光地のビーチではなく、それぞれ各自がお気に入りのビーチというのがあるんですね。

それはたいてい人が少ないところで、ほとんどプライベートビーチに近い場所だったりします。

 

ニュージーランドには、そんなにもたくさんのビーチがあるんですよね。。

地図にも載っていないような。

 

そこがまた、たまらなくイイらしいんです。

 

そのヨロコビも、分からなくはないです。

自分だけが知っている、お気に入りの場所って、誰もが持っていたかったりしますし。

 

でも、それも程度というものがあり。

 

現代の若者には、なかなか受け入れがたい体験だったようでした。

 

対して、マザーの方も、これには腹にイチモツあったようでした。

 

せっかく、連れていってあげたのに、彼女は、あまり喜ばない。

食事の皿を、いやそうに返してきたとか、不機嫌を隠さなかった態度に、実はご立腹だったということを、ずいぶん経ってから話してくれました。

 

仕方ないですね。。

 

文化の違い、国の違い、さらにはジェネレーションギャップも加わって、マザーの好意は報われなかったのでした。

 

それでも、このときの二人は、今も仲良くしていますし、大学へ進学したチャイニーズガールの相談事に、マザーはよくのってあげているようです。

 

そのビーチキャンプには参加できなかった私ですが、海辺のホリデーハウスに行く機会はありました。

 

やっぱり、何もないところでしたが、トイレはちゃんとありましたよ。

 

そう、トイレとシャワーさえあれば、この何もない感も、楽しいものだと思いました。

ニュージー仕込みのこの感覚は、年齢があがってきたせいかもしれません。。