前回は、ニュージーランド人の好む、ホリデーの過ごし方をお話しました。

 

ニュージーランドというと、バンジージャンプやラフティング、トレッキングなど、大自然の中で豪快に遊ぶ、というイメージがありますが、ゆるーい感じでビーチでのんびりするのも、現地の方々は好きなんですね。

 

奈良に移住したものの、京美はまだまだ、奈良の観光地に、あまり行けてはいませんが、どうしても、ひとつおすすめしたい場所があります。

 

それは、ニュージーランドで感じた、なんとも「のこっている」感じのする、懐かしいのに未来の匂いもするような、すがすがしい気持ちになれる場所なのです。

 

それは・・・

 

そう、タイトルにもある春日大社の近くにあります。

 

この春日大社さんのなかにも、みどころはイロイロあって、そちらは、また、機会をあらためてお伝えしたいのですが、今日、お話したいのは、北へすこしずれた、ある場所のこと。

 

若草山と春日大社と大仏殿の、三角地帯あたりの空気感が、なんだかとてもイイんですよ。

 

ちょうど、春日大社の参道と、東大寺の間にある道を、まっすぐ、若草山の方角へ向かっていくと、林のような、原生林のあいだをぬける道が続いているんです。

 

ここ、この道なんです!

 

なんてことない道ですが、しばらく歩いていると、心はずんで、楽しい気持ちになってくるのです。

 

とくに、夜。

 

暗闇のなかを、ほのかに電灯が照らす緑の木々から、香りのよい空気を吸い込んでいると、

 

帰ってきたんだー・・

 

という郷愁感につつまれます。

 

もし、まるいお月さまなんかが、林の影から浮かんできようものなら、

 

日本人でよかった・・・

 

と、しみじみ感じ入ってしまう、澄み切った空気がただよっている場所なのです。

 

 

午後8時をすぎると、

バスは大仏殿までしかいかなくなるので、人通りも少なくなります。

 

ちょっとさみしい道ではあるので、治安を少々気にしながら(でも基本的に安全な場所です)、ゆるやかな坂道をのぼっていくと、

 

心ばかりでなく、魂レベルで、自分が喜んでいるのが分かる、静謐な空気感の漂う場所です。

 

奈良にはたくさんのゲストハウスがあって、ドミトリーだけでなく、なかには個室もあるところもあるので、日本人でも利用しやすいと思います。

ただし、トイレとシャワー、キッチンは共同です。

 

外国人観光客も多いので、英会話の度胸試しにもいいですよ。

 

春日大社と大仏殿のほか、二月堂、若草山も近くにあります。

このあたりの夜のお散歩も、しんとした感じが私は好きです。

 

そして、朝早い時間も、また格別の透明な空気を味わえます。

バンビこと、小鹿ちゃんたちが集っているのを見るのもいいです。

 

朝の空気はホントに清涼感にあふれているので、ぜひおすすめしたいです。

霧やかすみが出る季節もイイですね。

 

ニュージーランドの自然のなかと、ほんの少し、似ている気がしないでもなくて、今のところ、私が奈良で一番におすすめしたい場所です。