- 投稿
- 奈良ライフ
聖徳太子ゆかりの法隆寺は、季節を問わず、人気の高い奈良の観光地です。
憧れの斑鳩の地で、法隆寺の近くに住みたいという人もいるほどで、奈良の修学旅行では必ずといっていいほど訪れることになる場所でもありますね。
そんな法隆寺、いざ訪れてみると、これがなかなか広い敷地なのです。
チケットを買って中に入ってから、さて何処から見よう?と、迷ってしまう人のために、押さえておきたいビューポイントをお伝えしたいと思います。
法隆寺に着いたら、お土産屋さんや食堂、旅館などを抜けて、まずは「南大門」から中へ入ります。
そのまま直進すると、「中門」があり、ここでチケットを買って、中に入ります。
2018年5月現在で、チケット代は一般1500円、小学生750円です。
ですが、ここでご注意を。
チケットを買って中に入る前に、中門の両サイドにある仁王像、「金剛力士像」を見ておくことをおすすめします。
日本最古の仁王像です。推定711年造立です。
①西のエリア、五重塔と金堂(西院伽藍)
さて、チケットを持って中に入ると、まず目に入るのが、五重塔です。
法隆寺は、ざっと大きく分けて、西エリアと、東エリアに分かれます。
西院伽藍(さいいんがらん)と、東院伽藍(とういんがらん)です。
五重塔や金堂などは、西院伽藍にあたります。
五重塔は、これもまた日本最古の五重塔です。その風格は圧巻で、奈良時代の空気を感じられるはずです。
五重塔の一番下、初垂の中に入ることができて、四面に配置された群像を見ることができます。
お釈迦様の入滅を悲しむ弟子たちの像(北面)や、文殊菩薩と維摩居士の問答風景(東面)どを見ることができます。
次に、金堂です。古代ギリシャの建築法「エンタシス」の柱を見ることができます。
ここには絶対におさえておきたい、ご本尊の「釈迦三尊像(飛鳥時代)」があります。
山岸涼子作の「日出処の天子」ファンならご存知のトリこと、「鞍作止利(くらつくりのとり)」の作といわれ、聖徳太子のお顔を写したともいわれています。
これは、拝観するしかないです!
その両脇に、「薬師如来像(白鳳時代)」と、「阿弥陀三尊像(鎌倉時代)」が配置され、ほかに「吉祥天・毘沙門天像」と「四天王像」もあり、火災で焼失した「金堂壁画」の模写が周囲の壁を覆っています。
また、五重塔と金堂の奥、北側にあるのは「大講堂」で、「薬師三尊像(平安時代)」が祀られています。
②大宝蔵院
西院伽藍を出ると、順路は東へと続いていきます。その北奥にあるのが、「大宝蔵院」で、いわゆる博物館として、数多くの法隆寺の宝が展示されています。
観音菩薩立像、いわゆる「九面観音」や「夢違観音」もさることながら、こちらで必ず見ておきたいのが、「百済観音(くだらかんのん)」です。
謎の多い百済観音は、その細いお体といい、アルカイックスマイルらしき不穏な感じもする表情といい、差し出された右手といい、日本仏像の概念を吹き飛ばされるような、不思議な気持ちにさせられます。
この百済観音に惹きつけられる人はきっと多いことと思います。
さらに、「玉虫厨子」や「伝橘夫人持仏及び厨子」、「百万塔」に「飛天図」も、見ておきたいお宝です。
③夢殿(東院伽藍)
西院伽藍と東院伽藍をつなぐ長い道を歩いていくと、東大門を越えた先に、「夢殿(ゆめどの)」があります。
この東院伽藍は、聖徳太子一族の住まい「斑鳩の宮」とも言われてる場所で、夢殿の建立は、739年ごろとされていて、つまり聖徳太子が亡くなった622年のずっと後になるようです。
八角円堂の形をした、夢殿の建物には、秘仏「救世観音(ぐぜかんのん)」が祀られていて、春秋の期間限定で公開されています。
https://beauty-kireininaru4.com/houryuji-temple-guzekannon/
https://beauty-kireininaru4.com/syoutokutaishi-mystery/
ほかに、「行信僧都座像」、「道詮律師座像」、そしてこの5月に私が訪れたときは、幼い頃の太子の像も祀られていました。
斑鳩を詠んだ万葉集の歌は1首だけあります。
それについてはコチラです。
https://beauty-kireininaru4.com/syoutokutaishi-mystery/
https://beauty-kireininaru4.com/syoutokutaisi-kykousetsu-trouble/
この夢殿のさらに東には、「中宮寺」もあるので、時間のある方にはぜひおすすめしたいです。ただし、法隆寺とは別料金になります。
④まとめ
法隆寺には見どころがたくさんあるので、全部まわってじっくり見るなら、丸1日はかかりそうです。
限られた観光時間を有効に使って、法隆寺を鑑賞するために、この記事がお役に立てたら嬉しいです。