古墳群のある馬見丘陵公園で季節の花を楽しむには?

法隆寺から、南へ車を15分ほど走らせると、古墳群で有名な馬見丘陵公園があります。

 

ここでは、なだらかな山の上で、季節のお花を観賞することができます。

 

たった今(5月末)なら、ポピー(ひなげし)が満開(例年はGWから5月く半ばくらい)で、そろそろ菖蒲やアジサイが見ごろを迎えます。

 

ほかにも、どんな季節の花が鑑賞できるのか、お伝えしたいと思います。

 

そして、万葉集の歌も一つご紹介しますよ。

 

馬見丘陵(うまみきゅうりょう)公園は、馬見古墳群を含む広大な都市公園です。

 

その名も気になる、馬見丘陵とは、奈良県北葛城郡広陵町と河合町、さらに香芝市など2市3町にまたがって広がっています。

 

標高70mのなだらかな丘陵で、東西3km、南北に7km、いくつもの古墳を含みつつ、最近では、チューリップやショウブなどのお花畑も注目されています。

 

先日、私が訪れたときは、ポピーつまりヒナゲシ(虞美人草)の花が満開でした。

冒頭の写真です。

 

ほかに、どんなお花が見られるのか調べてみました。

 

①6月からは、菖蒲(ショウブ)とアジサイ

 

そろそろ、菖蒲の花が咲いているようです。

園内には、菖蒲園も整備されていて、花菖蒲が約100品種3万本が咲き誇ります。

 

今年(2018年)6月9日(土)から11日(月)までは、「馬見菖蒲まつり」が開催されて、イベントも行われる予定です。

 

見ごろは、例年は5月末から6月末くらいまでだそうです。

 

また、「あじさいの小径」では、約4000株のアジサイを見ることができます。

7月中旬まで見ることができるようです。

 

②夏はヒマワリが圧巻

 

夏には、ヒマワリのお花畑が圧巻です。7月中旬から8月頭③あたりまで。

 

園内に幾つか見場所はあるようですが、一番きれいなのは「カリヨンの丘」だそうですよ。

 

ほかに、ペチュニア、マリーゴールド、サルビア、サルスベリなども見られるようで、ヒマワリのあとも、色鮮やかな夏の草花を楽しめます。

 

③秋はヒガンバナ、ダリア、コスモスなど

 

9月に入ると、ヒガンバナが咲き始め、アンゲロニアやニューギニアインパチェンスなど、外来種のお花畑も楽しめます。

 

10月に入ると、ダリア園のダリアも美しく咲き誇ります。

 

コスモスもだいたい10月頭くらいに満開を迎えるようです。

 

ダリアは、酒類も色々あるようで、秋になったら再訪したいと思います。

 

④11月はモミジ、イチョウの紅葉に、12月はクリスマスイルミネーション

 

紅葉シーズンも、モミジやイチョウの色づきを楽しめます。

 

ほかに、コブシ、ケヤキ、ナンキンハゼなどの紅葉も美しいそうです。

 

12月に入ると、クリスマスイルミネーションがきらびやかに輝きます。クリスマスまでの5日くらいの予定です。

 

⑤そして春の花々へ

 

サザンカ、ツバキ、スイセンを経て、春の花へとバトンタッチされます。

2月末から3月には梅林の梅の花、カワツザクラが咲き、3月末から4月頭はチューリップ、レンギョウが見ごろになります。ソメイヨシノの桜の花もあるようです。

5月頭は、バラ園を忘れてはいけません。

 

私が気になるのは、チューリップのあとに咲く、うす青色が美しい、ネモフィラです。

4月末から、5月にかけてだそうで、来年こそはぜひ満開時に見に行きたいと思っています。

イギリスの春の野に咲く、ブルーベルとよばれる青い花があって、それを少し思わせる、真っ青なお花のじゅうたんを、この目で見てみたいです。

 

こちらは、5月末来訪時に見た、トリトマ。南国の花のような、ちょっと変わった形の花です。トリトマの向こうに、ネモフィラの名残が少しだけ見えます。

 

 

ヤグルマギク、ナデシコなどもまだ少し咲いていました。

 

⑥古墳群と、万葉集より1首

 

馬見丘陵公園には、たくさんの古墳があります。

 

有名どころでは、巣山古墳、乙女山古墳、ナガレ山古墳などでしょうか。

どれも4世紀末から5世紀にかけて築造されたものだそうです。

 

奈良時代よりははるか昔になる古墳時代。

馬見丘陵という名前にある通り、牧草地とされていたようです。

 

ということで、馬に関する万葉集の歌を1首、ご紹介しましょう。

 

垣(かき)越しに 犬呼び越して 鳥猟(とがり)する君 青山の 茂き山辺に 馬休め君

 

垣根越しに犬を呼びよせて、鷹狩りをするあなたよ。青山の葉の茂った山辺で馬を休ませなさい、あなたよ。

 

これは、まさに馬見丘陵にぴったりの歌では、と、「青山茂き」のフレーズで思ったのですが・・・

 

どうやら、垣根を越えて入ってきた犬を、外から呼ぶ男に、その垣根の家に住む女が「ちょっと休んでいきなさいな」と、誘った歌と解釈されるようで、そうなると艶っぽい恋の歌になりますね。

家といっても、野山の別荘か何かだったのでしょうか。

すごいハプニングですね。犬がキューピットといえそうですが、なかなかに大らかな当時の恋模様を想像します・・

 

作者不詳で、柿本人麻呂歌集からの抜粋でもあるようです。

 

さて、現代の馬見丘陵公園には、カフェが1件ありますが、お食事処は他に見当たらなかったので、お弁当を持参されるか、別の場所に移動されてランチされることをおすすめします。

また、園内は、ペットは禁止で、カゴに入れてもダメなようなのでご注意くださいね。

駐車場は無料で、バスで行くことも可能です。

 

また、野鳥もさまざまにいるようです。

私が訪れたときは、ウグイスが鳴いていました。