お花見に絶好のお天気が続いていますね。

 

ですが、昨日はなんだか体調がすぐれなくて、ダラダラしてしましました。

 

お昼前にテレビをつけたら、高倉健と倍賞千恵子が出ている、山田洋二監督の「遥かなる山の呼び声」をやっていました。

 

「幸せの黄色いハンカチ」スタッフが作った映画、内容もそれに近いようで、なんとなく見てしまいました。

 

北海道の牧場が舞台になっていて、なんとなく、ニュージーランドを思い出したのも、見ようと思った理由かもしれません。

 

物語は、シンプルでした。

以下、ネタバレありです。

 

 

はずみで人を殺してしまった高倉健演じる男が、警察から逃げて、倍賞千恵子演じる女が一人息子と住む牧場にやってきます。

 

女は未亡人で、息子はまだ小さく、女手一つで牧場をやっていくことはムリだと、周囲に思われている状況です。

 

男はそこで働くようになり、地元の人たちとも仲良くなって、息子も男になつき、女はやがて男にひかれていく。

 

けれど、警察の手がのびてきて、それを知った男は、自分の罪を女に話したうえで、牧場を出ていこうとする。

だが、ちょうど牛が病にたおれて、夜通しの看病をし、快復した翌朝に、男は去ろうとするが、警察がやってきてつかまってしまう。

 

息子役の吉岡秀隆が、おじさんどこへ行くの?と泣きながら叫ぶ姿をズームアウトで見せて、涙をさそいます。。

 

その後、裁判を終えた男が、網走の刑務所へ送られていく電車のなかに、女が入ってきて、通路向かいの席に座り、一緒にいた友人(ハナ肇)が問いかけるのに答える会話のなかで、近況を知らせます・・

それによると、牧場をたたんで、息子とふたり、男の帰りを待っていることがわかり、それを聞いた男は涙をながし、女はその手に黄色いハンカチをしのばせます。。

 

・・・ざっと、こんな内容でした。

 

私は、若いころはあまり邦画は見ない方で、高倉健さんの映画も、ほとんど見ていないですし、興味も持っていなかったんです。

 

ですが、この日映画のなかに見た、昭和の男と女の心情の揺らぎや、ちょっとした人情話や、ベタすれすれの愛情表現に、「いいなあ」と、思っている自分がいるのに気づきます。

 

警察がウロウロしだすシーンでは、北海道の草競馬が行われていて、この、あんまり整備されていないところでの、手作り感満載のイベントの感じと雰囲気が、ニュージーランドっぽい気がしないでもなかったです。

 

そういうのも、実は、好きではなかった私です。

アウトドア派ではないですし、大自然が売りのニュージーランドの醍醐味を味わったとは思えないので、いまさらながら、なんでニュージーだったのかと、思わないでもないですが、それでも、ニュージーは少なくとも、私に自由をくれました。

 

人目を気にしない自由。

自分は自分だと思っていい自由。

年齢とかとっぱらって友だちを作る自由。

英語がペラペラでなくても、海外に住む自由。

青い空と、白い雲と、澄んだ海に囲まれた地で、

いつでもそれらを見ようと思えば見られる自由。

 

映画では、北海道の自然も美しく描写されていました。

 

実際に、映画のような過酷な自然環境にいたわけではないけれど、少なくとも、日本での住まいよりはずっとキビシイ環境のなかで、私にもまたひとつの出会いがあり、そのときの心の揺らぎを思い出していました。

 

この年になって分かる、なんて分別めいたことを言うのは気恥ずかしいですが、シンプルなこの時代の邦画を見て、じーんとしたことを、自分に覚えさせておきたいと思います。

 

 

ところで、なんとこの映画、この秋にリメイクされるようです!!!

これは見なきゃ!!

 

撮影はこれからみたいですね。

楽しみです^^