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- 尽きない悩み
体のどこかが悪いわけでもないのに、最近カゼをひきやすかったり、疲れやすくて元気が出ない、ということはありませんか?
あるいは、周囲の人たちと上手くやっていたつもりなのに、なぜだかコミュニケーションをとるのに失敗している、と感じたりしていないでしょうか。
その疲れ方や不調、実は、自分のなかの「不安感」から逃げているせいなのかもしれません。
私の体験談も交えて、この問題を考えてみたいと思います。
自分のかかえる不安から逃げてしまうと、人は次の3つの傾向を持つようです。
①他人に調子を合わせてしまう。
②相手に攻撃的になる。
③自分の世界にひきこもる。
今回は、①のケースから、不調やコミュニケーション力の低下をまねいてしまうカラクリをみていきます。
他人に調子を合わせるとき、自分の本性や本音とは違うという前提があります。
本心ではそうは思っていないのに、イエスマンになってしまったり、八方美人を演じてみたり、ご機嫌取りをしていたりすると、自分の人生に不都合が生じます。
それは、自分で人生をコントロールする能力がなくなってくることです。
物事がすべて、相手軸になっているので、自分で決断したり、ことを起こしたりするような「力」を感じられなくなります。
そうなると、不安感も増してきて、ゆううつな気持ちになってきます。
これが、体調不良へつながっていきます。
相手軸になるとは、相手のお気に入りになろうとしている、ということでもあります。
お気に入りになることで、安心感を得ようとしているのですが、これもまた相手軸の生き方をしていることになります。
それを続けていると、人は誰もが表と裏を持っていることを忘れていきます。
誰かのお気に入りになろうとすることは、相手の一面のみをみることになるからです。
そして、自分のイイひとになる部分だけを出していくしかないので、自分の本音の部分が隠されて、抑圧されていきます。
抑圧が続くと、憎しみの感情がたまっていきます。
自分では気が付かないうちに、です。
では、どうすればいいのでしょうか?
①遠慮するのをやめる。
まずは他人に遠慮しすぎることをやめましょう。
それには、自分のなかの憎しみの感情を認めることです。
そんなことはない、と否定したくなるかもしれません。
あの人は、こんな良い面をもっているし、こんないいことをしてくれた、と思いたくなるかもしれません。
それは、本当なのかもしれませんが、抑圧された本心は、逆のことを感じているかもしれないと、少しだけ疑ってみても損はないです。
もし、自分の要求を、小さなことでさえ言いにくい、と感じているなら、それは遠慮をしているからなのでは?と、自分に問いかけてみましょう。
②真面目、優秀であることをやめる。
誰かのお気に入りでいるためには、真面目で優秀な自分でいようとします。
そのこと自体は悪いことではありません。
ですが、自分のためではなく、「誰かのため」になっていないか、見つめてみることが大事です。
私も、いつもこの問題を抱えていました。
がんばりすぎてしまうのは、実は、子どもの頃、親に認めてもらいたいと思っていた気持ちがクセになっていたんだと気づくまで、本当に長い時間がかかりました。
本当には尊敬してない人に、尊敬しているふりをしたり、すごいと思っていないのにすごい!と言ってみたり。自分の本心はそうではない、と認識していられるなら問題はないのですが、ずっと続けていくと、自分でついた自分に対する嘘を、真実だと思い込むようになってきたのです。
そうすると、不思議なもので、人間関係はまったくうまくいかなくなりました。
迎合していた相手に、無視攻撃されたこともあります。
でも、迎合する必要なんてなかったのです。
その人に認めてもらえなくても、私は私で生きていける、そう思えるまでには、不必要な傷つき方を何度もしなければなりませんでした。
だから、できれば、もっと早い段階で、この感情に気づいて、ご自分を楽にしてほしいと切に願っています。
③ムリして明るく振舞わない。
心の奥に隠し持った憎しみは、傷つけられたことで堆積したものです。
それを認めたくないとき、明るく振舞って、「傷なんかついてない」という自分を演じることがあります。
本当は傷ついている、と認識しているなら、それも一つの対策です。
ですが、認識できずに、本心から逃げるために明るく振舞うのは、心には大きな負担になります。
遠慮して、優秀であろうとして、本心を隠す。
そんなことに、なんの意味もありません。
自分をもっと傷つけることになりかねません。
もう、心の自傷行為はやめましょう。
そうすれば、心は本来の力を取り戻してくるはずです。