イギリスでのホームステイ体験、その2です。

 

前回、ステイ先の家庭や、生活についてお話しました。

https://beauty-kireininaru4.com/english-study-homestay-case1/

 

ホストマザーは料理が得意でなくて、自炊をした京美ですが、一度だけ、これはウマい!!という夕食にあたりました。

 

ちなみに、夕食はsupper サパーと呼んでました。

 

マザーに、昨日のサパー美味しかったです、と言ったら、

ああ、あれね、

実家の母親が作ってくれたのをもらってきたの。

イギリスの伝統料理よ。

 

と言ってました。。

道理で・・・

 

野菜の炒め煮のようなものでしたが、イギリス家庭料理、ホンモノは、きっと美味しいのだろうと思います。。

 

さて、小学生の男の子が二人いたと書きましたが、お兄ちゃんはおとなしい男の子で、弟くんは、甘えん坊の面も持ちながら、ちゃっかりしているしっかり者でした。

 

この弟くん、小学校4年生で、10歳になったところでしたが、お兄ちゃんと同じ部屋で、二段ベッドの上段を使っていました。

まわりにぬいぐるみを山ほど並べていて、自分はぬいぐるみたちに埋もれるように寝ていました。

 

私の姪っ子も、ぬいぐるみが好きでたくさん持っていたので、その話をしたら、一度、ぬいぐるみたちを見せてくれました。

そのうちの一つは、

 

パパがママにプロポーズしたときのぬいぐるみ、

 

と教えてくれました。

 

一方、お兄ちゃんは当時12歳、ここ半年でぐんと背が伸びたとかで、顔もスタイルもモデル並みにカッコよく、ドキッとするくらいのイケメンぶりでしたが、中身はまだまだお子ちゃまのようでした。

 

弟くんと違って、引っ込み思案で、内向的な性格のようでした。

 

一度、学校の帰りに、このお兄ちゃんが友達と下校しているのに出くわして、名前を呼んで手を振ったら、恥ずかしそうにしてました・・

 

でも、ちょっとだけ笑顔になって、可愛かったです。

 

あるとき、ホストファーザーと、兄弟くん二人の話になったことがあります。

 

ちょうどその頃に流行っていた、タトゥーの話から始まりました。

 

ファーザーは、僕はタトゥーは好きではないけれど、将来、息子たちがしたがったら、やめろとは言えないな、と言いました。

お兄ちゃんの方はしないだろうけど、弟くんは、もしかしたらするかもなぁ、とも話していました。

 

そこから、兄弟ふたりの性格の違いについて、話題が移りました。

 

その少し前に、マザーから、お兄ちゃんは、ちょっと学校で問題があったの、という話を聞いていました。

 

おとなしい性格もあって、友だちが少なかったらしいのですが、一人だけいた、唯一の仲良しの子が転校してしまったそうなんです。

そのあとに新しい友達を作ることができず、つらい学校生活を送っていたようです。

 

そういえば、私が声をかけたとき、友だちとかたまって歩いてはいたけれど、他の子は二人三人としゃべりながら歩いていたのに、彼だけは、一人で黙って歩いていたのを思い出しました。

 

マザーは、親には何もしてあげることはできない、ただ、家庭が彼にとって、居心地のよい場所であればと、それを心掛けるしかないのよ、と話してくれました。

 

いいお母さんですね。

 

でも、そのときの私には、何もしてあげられないって、ちょっと冷たすぎるのでは?と思ったりしましたね。。

 

そんな話を聞いていたので、ファーザーに、マザーから聞いたんだけど、お兄ちゃんは学校で大変だったようですね、と言ってしまいました。

 

すると、それまで笑顔だったファーザーが、

 

Oh, 〇〇〇!!!

 

と、お兄ちゃんの名前を呼んで、両手で顔を覆ったのです。

 

悲嘆の恰好です。。

 

お兄ちゃんのことは、本当に心配している、悩んでいるんだ、とのことでした。

 

お気の毒です。

でも、そのときの私は、ファーザーの感情の切り替わりのはやさについていけず、どう言っていいのか、気持ちがついていかなくて困りました。。

 

ホストファーザーは、前回も話したように、とても良いひとでした。

良すぎるくらいでした。

それを思うのは、夕食のときでした。

 

マザーが、お味はどう?とたずねると、彼は決まって、おいしいよ、と答えていました。

いつもどんなときも、美味しいって言うんですよね。。

 

さすがに、それは嘘でしょ、と、私をはじめ、留学生は思ったものです。。

 

そして、マザーでさえ、あるとき、とうとう、

 

本当のことを言って・・と、言ったんですよね。。

 

でも、ファーザーは決して、料理について文句を言うことはありませんでした。

 

ホストファーザーについて、次回に続きます。