3年住んだニュージーランから帰国して、

しばらくたった後に、

学生時代の友人たちと会いました。

 

ごく少人数でランチをして、

お互いの近況報告をして。

仕事の愚痴、家族のことなどひとしきり話して、

もうそろそろお開きの時間かな、

というころに、

仲間の一人が、バクダン発言をしました。

 

末の子の手が離れたら、離婚したい。

 

数年後に実行するために、

プロパーでや雇ってくれる仕事も見つけたと。

本気のようでした。

 

それまで、そんな話を彼女から聞いたことがなかったので、
そりゃ、びっくりしましたよ。。

 

同時に、

えええ、このランチ会は、

私のお帰りなさい会ではなかったの??

 

と、おめでたいことを考えていたのを発見しました。

そうか、

そっちの話が聞きたかったのか、と、

妙に納得した、京美です^^

 

ただ、

自分が離婚経験者だということは棚上げして、

親しい友人の口から聞くのは、

すごく驚くというか、妙な気持でした。

 

以前、

別の旧友がやはり離婚について悩んでいたとき、

話をききながらも、

離婚なんていつでもできるんだから、

今は出来ることをやっていけばいいのでは?

なんて、

ありきたりの言葉しかかけることができませんでした。

 

京美の経験からいえば、

リコンは、親しい人には出来る限りしてほしくない。

 

しんどいし、つらいし、めんどうだから。

 

金銭面とメンタル面と社会対応に対する

何かしらのサポートが必要になることも多いし。

 

とはいっても、

自分が離婚したい、といったとき、

やめたほうがいいのでは、と言われるのは、

気持ちを分かってもらえない、

さらには受け入れてもらえないと、

辛く感じることも多々あったので、

ホント、

友人への対処は、人それぞれで、

感じ方も行動も千差万別、

正解のない迷宮に入ることが多いです。

 

 

件の彼女は、状況を説明したあと、

それまでそらし気味だった視線を、

まっすぐにこちらに向けました。

 

 

京美はなんで離婚したの??

 

たずねる方も必死だったと思います。

 

ですが、

この思いがけない問いに、

京美も、ううっとうなるようにして、

答えに詰まってしまいました。

 

 

離婚したのは、10年も前のことです。

さらに、

再婚したての京美としては、

話したいのは、どちらかといえば、

現在のことだという状況でした。

 

そういえば、

この日あった友人たちには、

離婚の理由を詳しく話す機会が今までありませんでした。

当時、

京美はマスコミ関係の仕事環境にいたので、

「名前がかわりました。旧姓にもどりました」

と、名刺を配って歩いても、周囲は、

 

あ、そ。

 

ぐらいの反応で、

リコン環境?としては、かなり恵まれた方でした。

さばけているというか、

別に珍しくもないことのようで、

常識やマナーというだけではなく、

なんで??とは誰も聞いてこず、

むしろ、

いたわりや思いやりの心をいただけたと思っています。

 

さらに、

私も考えているの。。なんて相談を受けるようになったり、

家族について深く話せる友人ができたりと、

社会面でつらいおもいをすることはありませんでした。

 

もっといえば、

何人かの周囲の同僚や友人に、

リコン理由について、正確に話そうとすればするほど、

くどくど長くなって、どんどん不正解に近づいていくようで、

あるときから、それについて話すことは諦めるようにもなりました。

いい意味で、です。

 

そもそも、結婚とちがって、

リコンの原因や理由なんて、人ぞれぞれ。

京美の場合、周囲がわかりやすい言葉を選ぶなら、

金銭感覚のズレ、セックスレス、親の問題、

親戚の問題、介護問題、

将来のビジョンの違い、などということになるでしょうか。

 

でも、それって、わかるようでわからないですよね。

具体的な話をするなら、

11年間の結婚生活の始めから、逐一説明しないと、

本当には理解してもらえないような気もします。

いや、

全ストーリーを聞いてもらっても、難しいかも。。

 

ほかのことも同じでしょうが、

要は、やるかやらないか、だけの、

行動が主軸の問題です。

 

結婚の場合と、そこが違う気もします。

相手があることというより、

自分がどうするか、その一点が重くなってくるから。

 

 

さて、

返事に窮しながら、

それは、正確に、誠実に答えようとするなら、

とても一言ではすませられない、という

個人的な事情を抱えながら発した言葉は、

 

・・・それは、理由は一つだけじゃないんだけど。

 

という、

これまたありふれたフレーズになりました。

 

だいたい、10年も昔のことなので、

ほとんど忘れてしまっていたのも本当です。

そして、記憶をほじくりだすには、

あまり楽しい思い出でもありません。

 

それを察してくれたのか、

彼女はそれ以上は聞こうとせず、

別の友人も、

 

理由は、一つこれ、って人もいるし、

いくつも重なって、という人もいるし、ね。

 

とフォローしてくれました。

ありがとう!!

 

 

ところで、京美は、ニュージーランドに行く前に、

イギリスへ半年ほど語学留学に行っています。

それはそれは楽しい学生生活でしたが、

そこで出会ったヨーロッパを中心とした外国人の友達に、

同じ質問をされたときは、

つたない英語で伝えるために、

できるだけシンプルに話そうと、

こんな答えをすることに決めていました。

 

We had different time to have kids, and

he loves his mother rather than me.

 

英語って、こういうとき本当に便利だと思いました。

シンプルだけど、納得してもらえましたし。

 

とはいえ、やはり尋ねられたのは、

親しくなったひとりふたり、さんにんくらいからのことでした。

 

長くなったので、続きはまたの機会にしますね。