- 投稿 2018/02/18
- 奈良ライフ
奈良まほろばソムリエ検定なるものがあると、
引っ越しを決めてすぐに知りました。
観光の知識と伝達力をもつ人材育成が目的のこの検定、
奈良まほろばソムリエを頂点に、奈良通1級、2級とあって、
2級から順に取っていく必要があるようです。
歴史は好きな方だし、
せっかく奈良に住むのだから、
お寺や歴代天皇さまの名前とか、
ちょっと勉強してみたいかな、と、
軽い気持ちでトライすることに。
ちょうど願書の締め切り間近だったので、
あわてて応募して、
問題集をネットで見つけたものの、
マジメに勉強しだしたのはクリスマスのころ。
1月7日の試験日まで、あせりまくって、
過去問を解きました。。
おそらく、
明日か明後日には、結果発表の通知がくるはずです。
ドキドキ・・・でも、
7割以上の正解で合格になるらしいので、
自己採点では、大丈夫かな。
大幅なマークシート転記ミスをしてない限り・・・
それはさておき、
奈良時代の歴史や、奈良の名所、神社仏閣、特産物など、
学ぶことができてよかったです!!
さて、
この奈良通2級の過去問にもよく出てくる、
「喜光寺(きこうじ)」というお寺が、国道沿いに建っています。
かの東大寺が建立されるまえに、
大仏殿のひな型として建てられたという伝承があり、
そこから「試みの大仏殿」とよばれている、
というのが、奈良通2級での出題内容です。
大仏建立に尽力した僧、
行基さまが創建したといわれています。
この喜光寺、我が家から自転車で、
買い物に出るときのルートにあるのですが、
そう、菅原神社のすぐ近くでもあります。
朱色と白の、新しい感じの南大門が、
だだっぴろいような空き地の中で、
でん、と、そびえているのが、
びゅんびゅん車の通る道路と、
どこかそぐわないような気もしていました。
さらに、
南大門の奥には、これは年季の入った、
古い茶白の本堂がそびえています。
この、新旧のコントラストが、
不思議な雰囲気を醸し出しているんです。
一度、南大門の前で自転車をとめてみると、
ちょうど秘仏「宇賀神」を公開していました!
お正月からしばらくの間と、7月あたり限定の公開のようです。
せっかくなので、奈良検定の試験が終わってから、
ゆっくり拝観させていただきました。
どうやら、奥の本堂は室町時代に再建されたもの、
南大門は平成に建てられたものということでした。
平成と室町時代。
そう知って、比較するように見てみると、
感慨深いというか、
タイムワープするような、
楽しい気分にもなってきました。
なにより、この日は参拝人がほとんどいなくて、
ひっそりとした境内でした。
国道の車の音も聞こえてこないので、
ときの流れがとまったような、
静謐な空気がゆるゆると漂いながら、
無関心に放っておいてもらえる自由さをまとって、
とても心地よい空間でもありました。
本堂の中に入ると、
ご本尊の阿弥陀如来が、勢至菩薩と観音菩薩を従えて祀られています。
おだやかな、やさしいご表情でした。
そこから出て、さらに奥の弁天堂に、
秘仏の宇賀神像がありました。
小さな池の真ん中まで、小さな橋を渡って、
お堂の前に立ちます。
なかには、
江戸時代の宇賀弁天像と、
秘仏の宇賀神像が、静かな境内で、
これまたひっそりと祀られていました。
宇賀神とは、弁天さまの頭上にとぐろを巻いている蛇で、
翁の顔をもつ神様だそうです。
喜光寺の宇賀神像は、
とぐろをまいた蛇のなかに、翁の顔が浮かび上がる、
小さな白いヘビ単体の、神さまでした。
奈良時代に興福寺から譲りうけたものと言われているようです。
ご利益、あるといいな。
境内には、行基像の安置されたお堂もあり、
夏には池の睡蓮と、
たくさん並んだ鉢植えの蓮の花も咲くそうです。
よかったら、ぜひ見にきてください!